知られざるカメオ アンティークジュエリーの魅力とは?静岡の宝石店で発見!
そもそも「カメオ」って何?
「カメオ」とは、シェルやストーン、象牙や珊瑚、木材や金属等を浮き彫りする技法のこと。カメオの起源はとても古く、紀元前3世紀、ギリシャ時代に装飾品をはじめ、お守りなどの神聖なものとして使われていたことから始まったと言われています。
現在でもなお、その人気は続いており、多くの人々に親しまれ続けています。
カメオはジュエリーとして身に付けて楽しむ為に作られた小さな彫刻。石像や木彫の仏像などとは違って、彫りそのものの魅力だけではなく、変化に富んだ素材の持ち味を活かしたジュエリーとして身に付けて楽しめるところが、カメオの魅力といえるでしょう。
アンティークカメオの魅力
100年以上前に制作されたジュエリーを総称して「アンティークジュエリー」と呼びますが、アンティークのカメオは彫り、素材、素材の活かし方、フレームのすべてに、現代のカメオとは圧倒的に差があるんです。
現代でこそシェルカメオが主流となっていますが、アンティークのカメオは様々な素材のものが存在します。
カメオが大ブームした19世紀中期頃は、今より自然が豊かだったため、カメオに使えるような美しい層を持つアゲートなどが豊富にありました。ストーンカメオの中でもっともよく使われている素材が、アゲートなんです。
今回は、様々なアンティークカメオを紹介させていただきます!
ストーンカメオ
1890年頃、イギリスで作られた作品です。
カーネリアンと呼ばれる瑪瑙(メノウ)に美しい女性の胸像を彫り、周囲に天然真珠をあしらった上品なペンダント。カメオ自体はイタリアで彫り、後にイギリスでピンクゴールどの台座に留められた作品です。
1890年頃、フランスで作られた作品です。
こちらもカーネリアンという瑪瑙(メノウ)のカメオ。蝶の羽をつけた「魂の女神」であるプシュケを彫ったものです。見事な彫りのカメオに、天然真珠をあしらった18金製のフレームがとても印象的な逸品です。
珊瑚カメオ
1890年頃、イタリアで作られた作品です。
真っ赤な地中海産の珊瑚を使った、美しくゴージャスなカメオブレスレットです。透かし模様の銀製の台座の渋さが、カメオの赤と相まって印象的な作品に仕立てられています。
シェルカメオ
1900年頃、イタリアで作られた作品です。
非常に珍しいシェルの三層カメオを用いたブレスレットです。層の色を見事に使い分け、とても美しい色合いに仕上がっています。彫りも確かなものでコンディションも抜群です。
いかがでしたでしょうか。
現代のカメオとはまた違った魅力を感じていただけましたか?
アンティークジュエリーには物語があります。ひとつひとつの作品を見ていくと、作品そのものだけではなく、その背景にも惹かれてしまいます。
普段、なかなか接点のないアンティークジュエリーかもしれませんが、ジュエリーショップで開催している「アンティークジュエリー展」などに足を運び、ぜひ手に取ってその魅力を肌で感じてみてください。
世界にたった1つの、あなただけの宝物がきっと見つかりますよ。