嫁入り道具の一つ「真珠」の選び方

現代の嫁入り道具として人気のパールネックレスやパールのイヤリングですが、一生に一度の品物と言われるもので、やはり少し良い物を選びたいと考えている方も多いはず。本当に良い真珠は見た目の高級感も全然違いますが、その分予算が高額に・・・。ではちゃんと良い真珠を身に着けたい、でもどうやって選べば良いか分からないといった方向けに、真珠の選び方をご紹介していきます。

パール（真珠）の歴史

今から約6000年前には人類が真珠と関りを持っていたという記録が残っています。そのため、真珠は宝石の中でも特に歴史が古いといわれています。貝を食べようと海から拾ってきた貝殻の中に、美しく輝く白い珠が出てきて、それが権力者が自身の権力や富の象徴として、冠や首飾りなどの装飾品に使われ始めたところから始まっています。現代に至るまで真珠はあくまで大きな権力や大きな富を持つ人達しか身に着けることの無い物でしたが、最近では一般的になりました。また、真珠は涙を表す宝石と言い伝えられ、冠婚葬祭で唯一身に着けても良いとされる宝石として知られています。

嫁入り道具とは

女性が結婚する際に結婚後の生活で困らないよう、両親や親せき、あるいは本人が用意をして持っていく家財道具のことを嫁入り道具と呼びます。ひと昔前ならば桐たんすや鏡台などの婚礼家具、婚礼布団に着物といったものを嫁入り道具として準備し、結婚後の生活で困らないようにするという文化がありました。しかし、今の時代には桐タンスも着物も贈るという文化はありませんし、嫁入り道具という言葉自体聞かなくなってきました。とはいえ「何か足りない物はないかな」「できる限りの準備はしてあげたい」というご両親の心配な気持ちは今も昔も変わりません。現代の嫁入り道具として人気なのは便利な洗濯機や冷蔵庫などの家電から疲れがとれるようにと高級なベッドを用意する、あるいは万が一の時に慌てなくて良いようにと喪服や真珠のネックレスを準備するなどです。

家電

嫁にいくとなると、当然ながら新しく居を構えて新生活が始まるということですので、新しい家具や家電を買いそろえることになります。その際、「より良いものを」ということで洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなどの白物家具、あるいはテレビなどのBDレコーダーなどの黒物家電を両親からプレゼントされる家庭もあるようです。

家具

家電も必要ならば、当然家具もという事で、家族団らんの時間を大切にして欲しいというメッセージでダイニングテーブル一式や大き目のソファを贈ったり、大変なこともあるが疲れはしっかりとってほしいと高級ベッドを贈る風習もあります。こちらも新生活でより良いものをと考える両親の愛ですね。

喪服

万が一の時急に必要になるのが喪服ですが、慌てずに済むように、あるいはお悔やみの席で一人だけただの黒い服となるとかわいそう・・・というところから喪服を贈る方も多いです。昔は着物を渡していた代わりにという考え方もできます。

パール

冠婚葬祭で身に着けるジュエリーであるパールは、家具や家電、服と違いかさばらないため、これから引っ越しをする娘さんへのプレゼントとして人気があります。必ずすぐに必要になるというわけでもないため、自分で選ぶことを後回しにしている方が多いです。そのためご両親から贈られると、いざ必要となった時にとても重宝します。

パールを身に着けるタイミング

パールは涙を表すジュエリーと言われています。喜びの涙と悲しみの涙の両方を表し、主に冠婚葬祭で身に着けるとされています。では実際にどの場面に着けていけば良いのか、考えてみましょう。

パールが必要な場面①結婚式

結婚式に招待された場合、基本的にはドレスなどフォーマルな服装で参加されると思います。友人の結婚式はまだしも親せきの場合は特に、カジュアルな印象になるようなアイテムは排除します。そのためカジュアルな印象のあるアクセサリー類、揺れるピアスやチェーンネックレスは避けるべきです。結婚式のような場面では、シンプルなパールネックレスとパールのイヤリングがベストです。

パールが必要な場面②子供の行事

将来的に子供ができたとすると、パールが必要な場面は一段と増えます。お宮参りに始まり七五三、入園式に卒園式、入学式や卒業式がありますし、子供が二人、三人と増える毎に回数も増えていきます。特に入学式などの式典はフォーマルな場ですので、パールネックレスの着用は必須です。

パールが必要な場面③お悔やみの席

お悔やみの席では、真珠を身に着けるということは、丸くあたたかみがあり「涙」の形をしていることからともに悲しみを分け合うことが出来る、あるいは故人に対して敬意を込めるという意味があります。極端な話、喪服に金のチェーンネックレスを身に着ける訳にはいきませんね。また、パールのネックレスを2本重ねて着けることも、不幸を繰り返すという意味があるため絶対にNGです。

パールが必要な場面④娘や孫に譲る

一生物の宝石だからこそ、世代を越えて譲られるものであり、真珠もその一種であるといえます。孫が成人したお祝いに、娘が結婚した時の花嫁道具として、など自分が大切に身に着けたジュエリーを大切な家族に譲る時の喜びは何にも代えがたい気持ちです。

パールの品質についての知識

パールはデザインではなく真珠の粒の品質で選びます。一言で品質といっても、要素がたくさんあるため一概にこれが良いということは言えません。それぞれの特徴をご紹介しますので、自分はどれが好みか考えてみてください。

真珠の形

真珠の巻き

真珠の核の表面を覆っている真珠層の厚さの事を「巻き」といいます。真珠は貝の一部を加工してつくった丸い核を貝の中に埋め込み、その周りを貝自身が作り出す分泌物で覆うように巻いていくことによって出来ていきます。真珠の耐久性という観点からも非常に重要である事、また「巻き」の厚いものほど｢輝り｣の優れたものになります。あこや真珠は厚さが0.35ミクロン～0.5ミクロン（1ミクロン＝1/1000mm）という非常に薄いアラゴナイトといわれる炭酸カルシウムの結晶が1000枚以上積み重なって構成されています。

真珠のキズ

真珠のテリ（光沢）

真珠の粒の品質の中でもひと際存在感に繋がるのが、「テリ」です。「輝り(テリ)」は、真珠の光沢や輝きのことです。これは真珠層の均一さ、表面が滑らかか、などによって差が出てきます。強い光沢感のある強い輝きを放つものから、ぼんやりとした光沢の物まで幅広くあります。真珠が反射する光の質の良し悪しのことをテリと呼び、テリが良い真珠の光は明るくシャープな印象ですが、反対に、テリが悪い真珠は反射が弱く鈍い光になります。

真珠の色

真珠の大きさ

連相

結論どんなパールを選べば良いの？

上記の品質をまとめると、形が真円で、巻きが厚く、キズが少なくてテリが綺麗、かつ色が虹色に綺麗に見えてサイズが大きい。ということになります。とはいえ、では全ての項目で完璧なものをと考えると希少価値が高すぎてどこのお店でも見つけるのが困難でしょう。ではより優先すべきところはどこでしょうか。基本的には大きさで選びます。人から見て一番わかりやすい部分ですし、似合う似合わないに直結します。自分がどのサイズが似合うのかは、お店に行って聞いてみましょう。

パールを準備するタイミング

パールを自分で買う、あるいは娘や孫に買ってプレゼントすると考えると、次にどのタイミングでと考えます。一般的には２０歳の誕生日、あるいは就職祝いや結婚祝い、厄年の厄除けとして、と言われています。

おすすめのパールネックレス

素顔美人　無調色パール

調色加工は行っていない「無調色」の真珠のみを使いネックレスやイヤリングを作っています。通常、ほとんどのアコヤ真珠は、「調色」がされています。これは真珠本来の色ではなく、人間が手を加えた「人工美」なのです。無調色真珠は、核と真珠層の間に付着した汚れを取り除く“シミ抜き”処理しか行いません。そのため、あこや真珠の良さを最大限に生かした、「素顔美人の美しさ」を生み出す事が出来るのです。調色のされていない真珠は、透明感が違います。

玉響（たまゆら）パール

まるで孔雀の羽のような輝きは品質にこだわりぬいたパールの証です。玉響（たまゆら）とは「一瞬」の意味を持つ言葉。真珠を身につけるという極めて特別なシーンであなたをより一層輝かせる特別なパールジュエリーです。高品質の花珠真珠だけが持つ、光の干渉現象｡まるでオーロラのように、レッドとグリーンに彩られた美しい輝きを放ちます｡

真珠ネックレスの手入れ方法

一生物のジュエリーとはいうものの、全く手入れをしなければすぐに劣化してしまうのが真珠です。簡単なお手入れについてご紹介します。

使用後は毎回お手入れを

真珠のネックレスはフォーマルな場で使うものですが、あまり頻繁に活躍するというわけではないので、どうしても長い間ケースの中で保管することになります。いざという時に箱を開けてみると、真珠が黄ばんでしまっているという方も・・・。そんな悲しい事態を防ぐためには、自分でアフターケアをすることが大事です。真珠は汗や皮脂、化粧品などに弱く、それらが黄ばみの原因になります。使用した後は、必ず専用のクロスなどで優しく拭き取ることで、真珠の劣化を予防してくれます。これが、真珠の美しさを保つケアの一つです。

３～５年に一度は糸替えを

真珠の珠をつなぐ糸も実は劣化します。万が一、糸が切れてしまって真珠がバラバラに散らるということになったら・・・そんな恐れを解消するには、定期的に糸替えをすることをおすすめします。おかあさんやおばあさんから譲り受けたネックレスをそのまま使っている方はいませんか？そんな方は要注意です。糸替えは目安として3～5年に一度、珠の間に隙間が目立ってきたときがタイミングです。大切な真珠を長く愛用するためにも、糸替えをすることが大切なんです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。パールを身に着けるタイミング、選び方などパールに関するお話をさせていただきました。この機会にぜひ、パールという非常に歴史の長いジュエリーに興味を持ってみてはいかがでしょうか。実際にパールネックレスを試着してみたいという方はこちら。素顔美人シリーズや玉響シリーズの取り扱いもございます。

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