福井市エルパ突然時計がくもった!?修理できる?
突然時計がくもった!?修理できる?
何気なく時計を見たら、中の方がくもっていた…そんな経験はありませんか?電池が止まったり、時間が徐々にズレてきたり、今までに経験したトラブルよりもあまり類のない「時計のくもり」。放置しておくと良くないと思ったので、仕事帰りに近くの時計修理店に持って行ってみました。
目次
福井市にあるタケウチエルパ店へ
このお店では、電池交換はもちろん、分解掃除(オーバーホール)なども受け付けていて、SEIKOやCITIZENの国産時計はもちろん、舶来時計まで修理の受付をしているようです。電池交換は、時計の種類によって修理料金が違うようで、その日の混み具合によって出来上がり時間も変わるとのこと。この日も平日だったにも関わらず、受付までに結構時間がかかりました。ただ、ショッピングモール内にあるので、時計を預けてからゆっくり買い物ができるのが良いな、と思います。日によって、仕上がりまでに時間がかかるそうなので、初めに預けるのがおすすめです。また、メンバーズカードがあると次回から割引がしてくれるなど、嬉しい特典もあるので気軽に預けたいと思いました。説明をしていたお店の人も、丁寧に対応していたのが好印象です。さっそく、近くにいた時計修理担当の方に声をかけて、今回のトラブルである「時計内部のくもり」について相談してみました。
腕時計にくもりが発生する原因
時計の内部に水滴がついたり、くもった場合は、主に二つの原因があるとのことでした。一つは、気温差で結露が発生した場合。もう一つは、時計内部に水が浸入した場合だそう。状況によっては、時計内部の損傷や劣化につながり、修理やパーツ交換が必要になる場合もあるため、くもってしまった原因を突き止めることが重要だと教えてもらいました。
2-1.①気温差で結露が発生している
急な温度差が生じた環境では、空気中の水分が結露し、時計のガラス面に付着することがあります。これは、外気と時計内部に大きな温度差ができたことが原因です。時計内部の空気と外気の温度に差がなくなり、くもりが数時間で消えるのなら一時的なもので、損傷や劣化の心配は少ないとのことでした。しかし、くもった状態が長く続くのであれば、結露ではなく、内部に水が入り込んでいることが原因として考えられるそうです。
2-2.②内部に水が浸入している
温度差による結露が原因でない場合、時計事態に問題があって、物理的に水が侵入しているのかもしれません。時計の内部に水が浸入する原因は、大きく分けて4つあります。
・時計本来の防水機能を超えた、圧力による浸水
・パッキンの劣化やケースの金属疲労等による防水性の低下
・ガラス面に傷や亀裂が入る事による、水分の侵入
・リューズを閉め忘れる事によるもの
時計のリューズやケース、裏蓋、ガラス面などの外装パーツと時計の内部構造との間には、パッキンというゴム状のパーツが挟まれています。パッキンは、汗や水、湿気などの侵入を防ぐ役目を担っていますが、何年も新しく交換せずに使っていると劣化するパーツです。劣化したパッキンを放置していると、防水性能が落ちて、湿気や水分が時計内部に侵入する恐れがあります。また、ガラス面の傷や亀裂も、湿気や水分が入り込みやすい場所のため注意が必要です。時計についているリューズは、時計本体の機械と直接つながっているパーツです。この部分がきちんとしまっていない場合は、水が少しかかっただけでも、時計内部に水分が浸入してしまいます。特に手を洗う時や汗をかく時などは、リューズ部分がきちんとしまっているかどうか確認するのが良さそうです。
防水の腕時計にもくもりは発生する!?
腕時計の中には、ダイバーズ時計と呼ばれる潜水性能のあるものから、日常生活用防水を施されたものまで、防水機能を備えている種類のものもたくさんあります。時計の文字盤や裏蓋に「WATER RESIST」や「W.R.」と表記されている場合は、防水時計です。ただし、防水性能にはいくつかの種類があり、雨や汗、わずかな水滴がかかる程度であれば浸水しにくいものから、水上スポーツや漁業、水仕事程度の水がかかる程度なら浸水しにくいものなど、防水性能が高い時計であっても、間違った使い方をすることで、内部に水が浸入したりパッキンや外装の劣化を早めてしまうことがあります。なので、防水性能の高い時計であっても、定期的にパッキンを取り替え、メンテナンスをしておくことが大切なんです。
時計がくもるとどうなる?
時計をくもった状態のまま放置すると、付着している水滴が針をサビさせ、サビがだんだん広まって文字盤を侵食することがあります。文字盤が損傷を受けた場合は修復が難しく、表面の塗装をすべて剥離して塗りなおすなど、大がかりな作業が必要になってきます。見た目に異常がなくても、内部に入り込んだ水分によって、内部部品にサビが発生し、最悪の場合止まってしまう可能性もあるようです。また、内部に水分が入ると潤滑油の劣化が早まり、精度が大きく変わってしまうこともあるんです。なので、くもりが発生した時は早め早めの対処をすることが重要になってきます。
どうやって修理するの?
今回のように、完全にくもってしまった時は「分解掃除(オーバーホール)」が必要になります。よくドライヤーに当てて乾かそうとする方や、日光に当てようとする方がいますが、これはNG。ドライヤーで熱風を当てると結露は早く消えますが、文字盤の塗装や潤滑油に熱によるダメージを与えてしまいます。また、時計の内部は密封されているので、水蒸気の通り道がなく、内部の水分を完全に除去することはできません。熱によって、部品の破損などさらなる故障につながる恐れもあるので、とても危険です。ちなみにオーバーホールでは、時計内部の備品すべてを分解し、古い潤滑油の汚れを洗浄し、交換の必要なパーツがあれば交換し、注油作業をしつつ調整組み上げをしながら細かな点検をします。なので、時計修理店では数か月ほどの預かりになり、その都度、修理の見積りを出すお店がほとんど。今回お世話になった、タケウチエルパ店の時計修理研究所の方には、たくさんのことを教えてもらえたのでそのまま修理をお願いすることにしました。インターネットで調べても、難しい用語で書かれていることがありますが、やはり一番は時計修理のプロに聞くのが良いですね!時計の状態によっても、修理金額が変わるので、気になった方は実際に、時計を持ち込んでの相談がオススメです。
オーバーホールをしたその後…
オーバーホールでメーカーに預けて何日か経った後…正確な見積り金額を聞くことが出来ました。その時にどういった修理が必要なのか、またメーカーの人からの回答を事細かに説明をしてくれました。
今回のくもりでいうと、普段の「クセ」にあるといいます。
よく手洗い、うがいをする時も時計を外さずそのままにしていることが多かったのですが、気づかずうちに水の侵入があったとのこと。
パーツを分解した時に、水に濡れて乾いた跡がくっきりと残っていたということでした。
特に水にジャブジャブつけた記憶もなく、雨の日に少し濡れた程度かな…と思っていましたが、なかなか目に見えるものでもないので、こうした時計からのSOSをしっかりと把握しておく必要があるなと改めて思いました。
パーツの交換も一部ありましたが、購入してからしばらく経っていたこともあり、潤滑油の劣化が見られるとのことで、新しく油を塗り直し、洗浄もしっかりとしてもらいました!
預ける時から受け取った時まで、親切丁寧な対応で、大事な時計をお任せできてよかったと思います。
また、濡れてしまったと感じた時は、柔らかい乾いた布で拭くだけでも違うということを教えてもらい、今後水が入ったからと言って無理に動かして水分を飛ばそうとせず、すぐにプロに相談することをすすめられました。
こうした小さなアドバイスをたくさん教えて頂き、これからはもっと時計の扱い方など自分自身でも注意していこうと思いました。
うっかり洗濯機で洗ってしまった時計(口コミ)
つい数日前、うっかり洗濯機で洗ってしまった時計…。右側の時計が私の時計で、左側が通常の時計です。ガラスのくもりはもちろん、洗剤によって本体やバンドの部分が変色してしまいました。とりあえず応急処置ということで、3時方向にあるリューズというパーツを引き出し、可能な限りの水を出しましたが、数時間、数日経っても、全くくもりは消えませんでした。泣く泣く、近くにある時計修理店のタケウチエルパ店さんに持っていき、そこで初めてオーバーホールが必要だと知り、大切な人からもらったものでもあったので、そのまま修理をお願いすることにしました。お店の人からは、くもってしまった原因やオーバーホールのだいたいの金額を教えてもらいましたが、初めてのオーバーホールで分からないことだらけだった私でも、理解できるようにと何度も丁寧に教えていただきました。オーバーホールをして取りに行った時にも、改めて時計の内部のしくみや、修理内容を細かく教えていただきました。最後まで丁寧に教えてくれて安心できました。
(福井市在住・Sさん)
最近はまた、インフルエンザなどの影響で、手洗いやうがい、アルコール消毒などを徹底する方が増えてきています。特に、頻繁に手洗いをする事によって、水がかかる可能性も高くなります。実際に3年前のコロナの時にも、手洗いをする事によって、時計がくもったという依頼が増えたようで、手洗いをする前にはずすか、手首よりも上にあげて、水がかからないようにする、など扱い方に注意する必要があると教えてもらいました。
まとめ
いかがでしたか?今回は、腕時計のくもりについて、その原因とオーバーホールについてをご紹介しました。腕時計のガラスがくもり、数時間たっても状況が変わらない場合は、時計の内部に水が侵入した可能性があります。時計内部の水分をそのままにしておくと、部品のサビや潤滑油の劣化など、時計の故障につながるので、ガラスのくもりに気づいたら、出来るだけ早く時計修理店に持って行くことをオススメします。福井市にあるタケウチエルパ店では、オーバーホールの相談も受け付けているそうなので、気になった方は是非一度、足を運んでみて下さいね!
▽時計修理の相談なら気軽に来店予約へ!
▽お電話でのお問い合わせは店舗直通へ
TAKEUCHI フェアモール福井エルパ店 直通TELにて承ります!今更聞けないお悩みや素朴な疑問をご相談ください!