【郡山市】そろそろノルケインじゃない？

けっこう人気あるんです。知ってる人は知ってますよ。あえてこれがいいんです。やっぱり個性ですよね。時計にかぎらず、いろいろなモノを選ぶ場面で聞こえてくる言葉たちです。これからご紹介するノルケインも、ずっとこんな言葉で勧められてきたブランドです。しかし、2024年にブランド設立7年目を迎えて、こう言ってみたいと思います。そろそろノルケインじゃない？

ノルケインとは

改めてブランドをご紹介します。ノルケインは2018年にCEOのベン・カッファーによって設立された数少ない家族経営の完全独立系スイス時計ブランドです。実は、この一文だけでけっこう特別なこと伝えています。まず、2018年に設立、という部分ですが、スイスの時計市場において、まったくの新しいブランドが設立されることが非常にレアなことなんです。どういうことかというと、スイスの時計の歴史のなかで、あらゆる理由で廃業してしまったブランド、休眠しているブランドなどが非常にたくさんあります。惜しまれながらそのような状況になったブランドは、知名度とかつてのファンを持っています。そのようなブランドが新しい資本とオーナーを迎えて待望の復活！というのはスイスの時計業界でよく耳にすることです。ノルケインはそうではなくて、知名度もファンもいないまったくのゼロからのスタートを切ったブランドということでレアなんです。

次に、家族経営の完全独立系というところです。これで成り立っているのは、パテック・フィリップに代表されるような超有名ブランドが少数あるのみです。そのようなブランドと同じ経営体制で、新ブランドがスタートするなんて特別のなかの特別です。どこの資本も入っていないので、自分のブランドのことを自分で決められるという、聞くと簡単なようで、スイス時計業界では非常に難しいことができているんです。ブランドの背景の説明はこれだけで十分なくらいかと思います。

ノルケインの商品

そして商品について。個人的な印象ですが、ブランドスタート時のノルケインの商品は、今と比較するとスイス時計の平均的なデザインだったように思えます。誰にでも使いやすく、世の時計好きに受け入れてもらいやすい安心できるものであった感じです。言い換えると、やや個性に欠けるというところでしょうか。それがブランド7年目を迎えた今、どうなったか。平均的なデザインが減り、突き抜けてきた印象です。好きな人はすごく好き、苦手な人はまったくの苦手、そんな風に好みがハッキリでるデザインばかり。例えば、ワイルドワン。ノルテックという共同開発した素材を使って、ケニッシのムーブメントを搭載。時計のスペック話はここから広がると思いますが、見てほしいと思うのは文字盤のつくりのほう。3層になった文字盤の仕上げのスゴサはルーペを使ってよく見て、ようやく分かる感じです。それなのにフルブラックの文字盤を作ったりします。分かる分からない、伝わる伝わらない、の観点ではまったく分からないし伝わりません。ですが、こうなってくると、それがスゴクいい、という突き抜けたお客様が惚れ込む事実があります。

同様に、2024年に発売になったアドベンチャーネべレスト Mt Fuji。ノルケインはずっと山々言ってきましたが、いよいよ富士山です。腕時計に富士山です。これがいいんです。全員に好きと思ってもらえなくても、好きな人が突き抜けて好き。アドベンチャーネべレストもサイズ感にこだわり、ケニッシのムーブメントを搭載したハイスペックで時計好きを唸らせるモデルです。ですが、唸るだけではファンは増えず、オーナー様も増えず、スゴイね、なかなかイイね、のお声をいただくばかり。そこに富士山です。突き抜けてきました。いわゆる予想の斜め上。見ても、着けても、勧めても、語ってもおもしろい。理屈じゃなく、コレいい、と思ってしまったらコレしかないです。

7年目を迎えたノルケイン。突き抜けてきました。個人的に感じているキッカケは、昨年発表したワイルドワンスケルトンターコイズブルーだったのかなと感じています。いくつかある使い勝手のよいモデルに加えて登場した遊びゴコロのあるモデルです。それが大人気モデルになったことで、ブランドも独自性に自信を持つことになり、仕入れをする私たち店舗も安心して個性あるモデルを展開できるようになりました。そして、ノルケインの持っている楽しさが、今まで以上に魅力的に伝えられるようになりました。そんな感じもあって、題名にしている一言でノルケインをおススメしたくなってきたということです。そろそろノルケインじゃない？