【筑紫野市】パールネックレスはどれも一緒じゃないの?「調色真珠」と「無調色真珠」とは?
そろそろ真珠を用意しようかな?と思っている皆様にぜひ知っておいていただきたい事。それはパールには「調色真珠」と「無調色」があることです。
調色真珠について
私たち人間の容姿がさまざまなように、真珠もサイズ、形、色など、個性さまざまで生まれてきます。これらを似たもの同士のグループに分けることを「選別」といい、選別されたグループ内で製品に仕立てられていきます。ネックレスは似たもの同士を 40cm ちょっと並べて、糸で通したものということができます。
ものづくりには「効率」という避けて通ることのできない問題があります。真珠の世界では大きな効率アップの手段として「調色」を行います。微妙にちょっとずつ違う真珠たちの個性をある程度抑えてあげる(色を揃えてあげる)ことでグループ分けがしやすくなり、1グループ内に属する真珠が多ければ多いほど生産効率が上がるというわけです。一般的に店頭に並ぶほとんどのあこや真珠が調色真珠です。
無調色真珠について
文字通り調色を行っていない真珠のことです。貝から取り出したそのままという意味ではありません。前処理といわれる下地処理を行った後、通常は調色加工へと進めますが、前処理だけで留めたものを無調色といいます。
調色のされていない真珠は、透明感がちがいます。「巻き・照り・傷・色・形」すべての面で厳しい選別をクリアする珠のみが「無調色真珠」として世に送り出されます。良質な真珠には余計な施しなど必要ありません。最高の珠にしか出せない、洗練された美しさがあります。
調色真珠と無調色真珠の色の違い
真珠と言えばどんな色を思い浮かべますか?華やかなピンクパール、純白のホワイトパールこの二つを思い浮かべる方が多いと思います。「ピンク色がいい」と言われても実はピンクにも色々あります。
真珠の色は、2つの色のコンビネーションでできています。実体色(真珠の地色)、干渉色(光の反射によって現れる色)この二つは、それぞれに影響しあい、繊細で微妙な色合いを生み出しています。その色は複雑で、「ピンク」や「ホワイト」の一言では表現できないのです。
・実体色は3つに分けられます。
- 真珠本来の色 (黄色〜ホワイト)
- 異物による色 (ブルー〜グレー)
- 着色による色 (ピンク)
・干渉色(実体色の上に、干渉色と呼ばれる、光の反射によって作られる色がプラスされます。)は3つの種類です。
- ピンク系
- ピンクグリーン系
- グリーン系
・調色による色
特殊な染料を、核と真珠層の間に染み込ませることによって、真珠の実体色をピンク系にすることができます。真珠に一般的に行われる加工です。本来、真珠の実体色にはピンクの色合いはありません。自然な真珠のピンクは、干渉色によるものです。調色(着色)した真珠のピンク色は、自然なピンク色とは違うものなのです。
真珠に染色が施されていることは、30年ほど前までは、一般の皆さんに情報の開示がされていませんでした。なので、30年以上前に真珠を買われた方は、染色が施されているということを知らない方がほとんどだと思います。
調色と無調色の違い
左のピンクの方は、調色したピンクの真珠です。真珠の輪郭線のあたりがピンク色になっていて、真珠の地色はホワイトのはずですが、地色には存在しないピンクの色が全体に浮き出ているのが分かります。地色全体がピンク色をしています。
右の無調色(ナチュラル)の方は、地色が無色のホワイトです。無調色のピンクの真珠は、光の反射像の周りにピンク色が出ていますね。
調色と無調色では、同じピンク色であっても色の出方に違いがあるという事にご注意頂ければと思います。
越物の無調色真珠
洗練された美しさもメリットの一つですが、最大のメリットは経年変化への強さです。無調色でしたら時が経過しても劣化しづらいのです。養殖される真珠の大半は「当年物」です。越物は、真珠の重要な品質である真珠層の厚み【巻き】が厚く、真珠独特の深みのある輝きの【テリ】があります。真珠層を厚く巻いているので経年変化に対する耐久力も格段に高いのがこの「越物」の良さです。そのため、永くお使いいただく方への最適の真珠です。
多くの真珠が調色されるなかで、稀に調色を必要とせずそのままで美しい真珠が存在します。徹底した管理と、手間ひまを惜しまず育てられた真珠は、調色では得られ
ない柔らかい輝きを含んでいます。
無調色真珠は、最高の珠しか使わない。調色しないのではない、する必要がないのです。
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