【静岡市】アンティーク・ジュエリー2019 カメオの美しい横顔
カメオの歴史について
「カメオ」とは、シェルやストーン、象牙や珊瑚、木材や金属等を浮き彫りする技法のこと。
カメオの歴史は古代エジプトの時代にまでさかのぼり、ギリシア人によって 装飾品として柱や壁に飾る浮き彫りをカメオと呼ぶようになりました。
現在では、素材に貝や石を用いたカメオが一般的ですが、 それらが定着しはじめたのは、ルネッサンスの頃で、ストーン・カメオと呼ばれる青や赤の縞メノウを素材とするものと、 シェル・カメオと呼ばれる貝を用いるものがあり、 前者はドイツ、後者はイタリアで制作されています。
カメオの違い
シェル・カメオはブローチ、ブレスレット、ピアス、ペンダント、チョーカーなどに加工されます。また、貝の色合いの良い部分も限られている為、 彫りのコントラストや、貝の自然な形が彫刻に活かされるものだけを 一級品として扱います。
特に髪の毛や布の表現に職人のレベルの差を見ることが出来ます。 完成までに要する時間はその大きさや彫りの精度によって異なり、 一般的なブローチであれば1週間、 博物館にあるランプのような貝を丸ごと彫刻する場合は半年ほどかかります。
今回は、様々なアンティークカメオを紹介致します。
シェイクスピアストーンカメオ指輪
1880年頃 イギリス
オニキスにシェイクスピアの横顔を彫り、金の台座に留めただけのでとても珍しいカメオの指輪です。ウイリアム シェークスピアは16世紀を生きたルネサンス演劇を代表する人物であり、劇作家、詩人でもあります。代表作は「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「オセロ」「リア王」「マクベス」「ヴェニスの商人」など数多く、最も優れた英文学の作家と言われています。おそらくこの指輪は、彼の大ファンが腕の良いカメオの作家に頼んで作らせた作品だと思われます。
真珠サンゴ指輪
1880年頃 イタリア
イタリアで採れた地中海サンゴを用いて、ギリシャ神話に登場するアフロディーテを斜め正面から彫り、フレームの上下左右に天然真珠を置いたシンプルな指輪です。小ぶりながらカメオの彫りがとても美しく、堂々とした迫力ある作品に仕上げられています。
アンティーク・ジュエリー展2019 開催
場所:LUCIR-K
日程:5/24(金)~5/26(日)
時間:10:30~19:30
アンティーク・ジュエリーを専門に活躍中のバイヤーが選りすぐんだ品を300余点展示します。これだけの品を手に取ってご覧いただける機会は滅多にございませんので、ぜひ、来て見て触れて感じてください。
運命の逸品に、どうか巡り合えますように…