【静岡市】アンティーク・ジュエリー2019 人々を魅了するフラワーデザイン
アンティークジュエリーの歴史
18世紀~19世紀は、現代ジュエリーの基盤が作られた時代と言われています。素材が増えたことで技術が高まり、世界が広がったことに伴い、多様多彩なデザインが作製されていきました。
100年以上昔に作られたジュエリーを総称して「アンティークジュエリー」と呼ばれています。当時、ほとんどのジュエリーが受注生産だったため、依頼主の要望に沿ってジュエリーがデザイン・制作されていました。すべてのアンティークジュエリーにはそれぞれの物語があり、その物語がアンティークジュエリーの魅力となっています。
素材、デザイン、作りの3つの面で現代ジュエリーにはないユニークさをもつアンティークジュエリー。
今回はそんなアンティークジュエリーでもよく見られるフラワーモチーフの作品を紹介させていただきます。
フラワーモチーフのジュエリー
花は、いつの時代も芸術家たちにとって創作意欲を掻き立てる題材でした。ジュエリー職人が花をデザインしたジュエリーを作り始めたのも自然といえるでしょう。
実は花のモチーフは古代からあり、ギリシャ各地の、金の薄い板で作られた花や花輪のジュエリーは有名でよく知られています。
しかし、宗教が世の中の中心だった中世には、花の作品はほとんど見られませんでした。16世紀末になりようやく、フランス王アンリ4世の「王の庭」と呼ばれる植物園が開かれる頃から、少しずつ再び人々の関心が、花のもつ自然の美しさに向けられるようになったのです。そして17世紀には、花をモチーフにしたジュエリー作品が数多く登場してきます。
エナメルダイヤモンド真珠ブローチ
1890年頃 アメリカ
桜を思わせる優しいピンクの花びらを、グラデーションを効かせたマットエナメルで表現し、雄しべの部分にはオールドヨーロピアンカットのダイヤモンドを、雌しべには天然真珠を丸のまま使用した見事なブローチです。まるで本物の桜を見ているような写実的な作品で、制作した職人さんの技術の高さがうかがえます。保存状態も極めて良好で、なかなかお目にかかれない貴重なブローチです。
ダイヤモンド花ブローチ
1880年頃 イギリス
表面にはシルバー、裏面には15金を使用し、大粒のダイヤモンドをふんだんに使って生き生きと花をデザインした豪華で気品のあるブローチです。大きさも丁度よくジャケットの襟元はもちろん、和装の帯留めとしてお使いいただいても素敵です。
サンゴローズ指輪
1860年頃 イタリア
イタリア産の地中海珊瑚をバラの花の形にカットし、同じ形のものを三つ等間隔で連ね、それぞれが愛らしく動くよう縄目模様の金の台にセットしたとても珍しい指輪です。つけて楽しく、見て楽しいオリジナリティー溢れる作品です。
アンティーク・ジュエリー展2019 開催
場所:LUCIR-K
日程:5/24(金)~5/26(日)
時間:10:30~19:30
アンティーク・ジュエリーを専門に活躍中のバイヤーが選りすぐんだ品を300余点展示します。これだけの品を手に取ってご覧いただける機会は滅多にございませんので、ぜひ、来て見て触れて感じてください。
運命の逸品に、どうか巡り合えますように…