鍛造(たんぞう)製法とは…
金属を「鍛えて造る」製法です。
❶金属に圧力をかける
金属に圧力をかけて伸ばしたり、曲げたりして指輪を形作ります。
まず、強い圧力を加えて、地金(じがね:プラチナや金などの材料の金属のこと)をしっかりと鍛えます。
例えるならば、蕎麦やウドンの生地をこねるイメージです(^^)
そうすることにより、より強度の高い素材になり、傷がつきにくく、丈夫で変形しづらい結婚指輪を作る事が可能になります。
しかも金属の中の気泡を抜く効果もあり、なめらかで美しい仕上がりになります。
また、こうして鍛えられた金属でなければ、この後のたくさんの工程に耐えられないので、非常に重要な工程と言えます。
❷板状に成型する
その後、鍛えた金属をさらにプレスして延ばし、成型します。
金属には叩いたり延ばしたり曲げたりすることで、硬くなる性質があります。そのため、より強度が高まります。
鍛造(たんぞう)にも大きく分けて2種類の方法があります
1.伝統的な鍛造(たんぞう)製法
金属の塊を叩いたり、伸ばしたりして棒状にしたものを曲げて指輪を作る方法です。熱して柔らかくした金属が鍛えられ、引き締められながら徐々に成形されていきます。多くの手間と職人の経験や技量が必要とされる方法です。
2.プレス・削りだしによる鍛造製法
金属をプレス機にかけて高圧で圧縮し、塊にしたものを機械で丸く打ち抜いたり、切削機で削り出したりして指輪を作る方法です。
自動車などの機械部品を作る工程を応用して制作される場合もあります。
【長所】
金属が鍛えられることで引き締まり、加工硬化と呼ばれる金属組織の変化が起きることで密度が高くて強い指輪になります。
鋳造製法に比べて変形にも強く、金属表面の硬度も高い傾向にあります。
手にしたときの質感(重量感、しっかり感)が高く、表面硬度も高いため磨いた際の輝きも強くなります。
滑らかな着け心地と抜群の耐久性が人気の理由のひとつです。
*プレス式の製法の場合は工業製品のような大量生産も可能
【短所】
金属を曲げたり、削りだしたりして制作するため、曲線や複雑なデザインを作るのが難しい製法です。デザインは真っ直ぐなシルエットのリングに限定されがちです。
指輪を切ってサイズ直しすることができないものもあるため、確認が必要です。(サイス交換はもちろんOK)
*伝統的な鍛造の場合は大量生産が難しく、職人の技量や経験が問われます。
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とは言え、こちらの短所を解消する製法を独自に開発・製作しているブライダルブランドも存在します。鍛造(たんぞう)製法は直線的なデザインが多いと思われがちですが、キャスト(鋳造)の指輪に近い、曲線的なデザイン(V字やS字)などの柔らかな曲線を描くデザインも実現します。
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